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2023/08/30
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ニュース制作部・広瀬誠さん(TBS「報道特集」ディレクター)が日本記者クラブで講演しました。

講演する広瀬ディレクターの写真
広瀬ディレクター

2023年8月25日、東京・日本記者クラブにて、旧統一教会と政治家の癒着を巡りスクープを連発した「報道特集」で中心メンバーとして活躍した広瀬誠ディレクター(ニュース情報本部ニュース制作部)が、スクープの端緒となった「オープンデータソース」を使った取材手法について講演しました。

統一教会と政治家の関係性が問題視された直後から、ネット上では、教会と繋がりをもつ「政治家の写真や記事」が一斉に消去される事態が相次いでいましたが、広瀬さんは「Wayback Machine」というオープンデータソースを使うことで、統一教会の過去のホームページを探し当てることに成功、”消された証拠”を丹念に拾い集め、数々のスクープ報道に繋げました。

日本記者クラブが主催する「記者講習会」に登壇した広瀬さんは、集まった新聞・放送記者を前に「Wayback Machine」の具体的な活用法などを、当時の放送を振り返りながら講演しました。

広瀬さんと曺プロデューサー講演の様子の写真
(写真左から)広瀬ディレクターと報道特集の曺プロデューサー(TBS)

<広瀬ディレクターコメント>
日本記者クラブという場所で、この『緑の幕』をバックにお話しできるのは、大変光栄で緊張しましたが、いい経験をさせていただきました。
私は、元々は現場で情報をとるのが得意なタイプで、『オープンデータソースの活用』には苦手意識がありました。積極的に使うキッカケとなったのは、私がネットで3日間かけて検索しても分からなかったことを、当時22歳の新人サブディレクターがわずか3時間で突き止めたことです。ただ、いくらネットといってもポンとは出ないわけで、地道な作業が求められます。結局は、私がこれまでやってきた現場取材と変わらないんだと教えられました。それでも、オープンデータを使うと非常に効率的に情報が得られます。時間も体力も経費もかかりません!
今の時代、ネットに必ずヒントがあります。デジタルネイティブ世代の方は、オープンデータの活用は抵抗なくできると思います。古い世代の豊富な経験と、若い世代のデジタル活用がうまく連携できれば、社会を動かす情報やスクープは明日にでも見つかります。ぜひ試していただければと思います。