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2024/04/05
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次世代の脚本家発掘・育成プロジェクト「TBS NEXT WRITERS CHALLENGE 2023」受賞作決定

TBS で開催した、次世代を担う脚本家の発掘・育成を目的とした「TBS NEXT WRITERS CHALLENGE2023」の受賞作が決定した。

「TBS NEXT WRITERS CHALLENGE」とは、日本国内のみならず海外でも通用する脚本家を発掘し、ドラマに限らず、すべてのストーリーコンテンツの成長、業界の発展に寄与する人材を発掘・育成することを目的としたプロジェクト。TBSでは「TBS 連ドラ・シナリオ大賞」を過去6回開催しているが、今回リニューアルされその内容も一新された。連続ドラマの企画案と10話の全体構成、1話の脚本を公募し、受賞者には賞状と賞金(大賞300万円、優秀賞100万円、佳作50万円、チャレンジ賞25万円)が授与され、副賞として受賞者の中から必ず1名以上の脚本家デビューが約束されている。また、本プロジェクトでは「ライターズルーム」を設置。希望する受賞者は、TBSと6か月間の契約を交わし、ライターズルームのメンバーとしてTBSグループのプロデューサーと共同で連続ドラマの企画開発や、脚本の執筆等にあたることになるほか、特別講座の受講や、撮影現場の見学などを実施する予定。メンバーには脚本開発支援金も支給される。以上のような育成プログラムのほか、TBS グループのクリエイターとのマッチング機会を設け、メンタリングやデビューの支援を行っていく。

2023年度は9月から応募受付を開始し、応募総数1544作品のなかから、TBSグループのクリエイターによる選考の結果、大賞1作品、優秀賞2作品、佳作3作品、チャレンジ賞2作品の8作品が入選となった。
授賞式ではTBS ホールディングス代表取締役社長 佐々木卓から各受賞者に賞状と副賞が授与された。
佐々木社長は「今はストーリーコンテンツの大変革期。皆さんと一緒にやっていくことは未来のTBSへの大きな財産になる。新設されたライターズルームで半年間ご一緒していただけるということで、パートナーとして長くお付き合いいただき、未来のTBSがより強いブランドとなって世界に羽ばたいているときの柱になっていただきたい」と期待し、エールを送った。

また、第2回となる「TBS NEXT WRITERS CHALLENGE 2024」の開催決定も発表された。詳細については後日発表される。

受賞者

<大賞>(賞金300万円)
「フェイク・マミー」園村 三
受賞コメント

本作は僕だけの力で書けたものではないので、この場を借りてお礼をさせてください。まず大賞をもらえると予言してくれた妻へ。そして最愛の長男と長女へ、二人のおかげで毎日がとても楽しいです。ありがとう。僕たち家族をいつも支えてくれる父、母、お義父さん、お義母さん、いつもありがとうございます。僕が人生の底を打っているとき手を差し伸べてくださった方々、ご恩は忘れておりません。本当にありがとうございます。いつもかっこいい高校からの同級生、先輩、そして友達、みんなの存在は心の支えです、本当にありがとう。アルバイト先の皆様、好きな世界に飛び込む勇気をくれてありがとうございます。
最後に今回の「TBS NEXT WRITERS CHALLENGE」にエントリーされた皆様、今日はたまたま僕がこの場に立たせていただきましたが、次に立つのはきっと皆さんだと思います。コンテンツの力を信じてこれからも書き続けていきましょう。

<優秀賞>(賞金100万円)
「フォグ」澤田 航太
受賞コメント

会社員をしながら脚本を書いています。実は職場の人には脚本を書いていることはひた隠しにしていました。理由は、自分の人生からひねり出した妄想を他人に読ませるというのは相当恥ずかしいなという思いからです。飲み会などで「ドラマ? 最近は見ないですね」みたいな嘘もつきました。実際は飲み会を断って家でドラマを見ながらセリフを書き起こしたりしていたのですが(笑)。これまでドラマに何度も救われてきたにもかかわらず、恥ずかしいからという理由で嘘をついてしまったので、その罪は世界の人々がちょっと楽になれたり、楽しくなれたり、優しい気持ちになれたりする作品を作ることで返していきたいと思っています。
最後に私の妄想を丁寧に読み解いていただいた審査員の皆様と、その妄想を絞り出す元となった人生をかたどってくれた私の大切な人々に申し上げたいと思います、ありがとうございました。

<優秀賞>(賞金100万円)
「サトシ」三嶽 咲
受賞コメント

会社員をしておりまして、眠たい目を擦りながらこの賞に応募したことを今すごく誇らしく思います。与謝野晶子の歌に「劫初より作りいとなむ殿堂に われも黄金の釘一つ打つ」があります。殿堂というのは芸術、文化のそれまで営んできた脈絡のことを指します。与謝野晶子は自分が歌人として作家として、黄金の釘を一つ打とうという意気込みを記したものだと自分は考えています。日本の物語の殿堂はものすごく大きなものがあると思っています。テレビドラマ、漫画、映画、アニメ、本当にさまざまなものが培われてすごく大きなものになっていると。その殿堂に真摯に向き合って、バトンもきちんと受け継げる脚本家になりたいです。そして、観客の皆様の心をちゃんと釘付けにできる作家になりたいと思っています。

<佳作>(賞金50万円)
「女神がのぞいた万華鏡」小川 優美
受賞コメント

「TBS NEXT WRITERS CHALLENGE」の公式ホームページを初めて見たとき、「社会にポジティブなメッセージを発信する志」という一文がありました。その一文にものすごく心惹かれて、これが掲げてあるこの場所に飛び込みたいと思いました。ですからこうして選んでいただけて本当にうれしいです。また一方で、佳作ということで悔しい気持ちもあります。自分が面白いと思ったものを脚本や文章にして周りの人に伝える、表現し切る技術というものを早く獲得したいです。これからライターズルームやメンバーの皆様からたくさん吸収して、まるごと飲み込むくらいに吸収して精進してまいりたいと思います。

<佳作>(賞金50万円)
「庄司家の辞書メシ」黒瀬 ゆか
受賞コメント

「辞書メシ」とは辞書で料理名を引いて、書かれている数行の文章から調理法を考え想像して作るという、このドラマオリジナルの調理法です。今日は受賞のスピーチをするということで「スピーチ」という言葉を辞書で引いてきました。私が愛用している明鏡国語辞典には「談話。演説。特に、会合・パーティーなどに集まった人の前でする短い話」とあり、スピーチとはどうやら短い話ということなので、私のこれからの抱負を短く述べたいと思います。
「庄司家の辞書メシ」には料理を作ることで困難な状況を乗り越えようとする家族が出てきます。私もこれから脚本を書いていく中でいろいろと難しいこともあるとは思いますが、時には料理を作ったり、作ってもらったり、買ってきたり。私は料理が得意ではないですが、そんな感じで腹ごしらえをしつつ頑張って脚本を書いていきたいと思います。皆さんとドラマを作ることを楽しみにしています。

<佳作>(賞金50万円)
「ノット・ギルティ ー僕たちに罪はないー」齊藤 よう
受賞コメント

実は数年前にTBSの2時間サスペンスでこっそりデビューさせていただきました。ですがそこからなかなか思うような活躍ができず苦しい時期を経験してきました。その中で初心に戻ってこのコンクールにチャレンジし、評価をしていただいたということは私にとってとても大きなことです。今後はライターズルームに参加させていただけるということで、今度こそしっかりと皆さんと協力して良いドラマが生み出せるように頑張っていきたいと思っています。若干フレッシュさには欠けますが精一杯頑張りますので、これからよろしくお願いいたします。

<チャレンジ賞>(賞金25万円)
「とみちゃん先生!」麻林 由
受賞コメント

チャレンジ賞は応募の段階では設定がなく、審査時に新設していただいたと聞いています。新しく作っていただいた賞に今受賞者として立っている意味と、チャレンジという名前の賞をいただく意味と責任を噛みしめながら、この先活動していきたいと思います。
私自身の目標である「面白くて、誰かの青春になるような作品を書き続けていきたい」の決意を今新たにしています。脚本家を目指して約5年以上が経ちました。脚本を書いている時間はとても楽しく生きがいではありますが、同時に実はすごく孤独で苦しい作業でもありました。ただ今回はライターズルームに参加させていただく予定です。ほかの受賞者の方々、関係の皆様と一緒に新しい企画に誘われることをすごく楽しみにしています。参加するからには必ず成果を上げたいと思っています。

<チャレンジ賞>(賞金25万円)
「ブライズメイド」maririno
受賞コメント

双子の姉妹で脚本を書いています。私たちは幼少の頃からテレビドラマや映画が大好きで、リレー形式で小説を書いたり、その物語が映像化される体でポスターを描いたりして遊んでいました。その後、学業や仕事を頑張る原動力もやはりドラマや映画でした。韓国のホン姉妹が共同で脚本を書かれていることを知り、私たちもチャレンジしたいと一念発起し脚本家を志しました。
私たちは一緒に暮らしているので、アイディアがひらめくと随時会議を行い、企画案をストックしてきました。今回副賞にライターズルームの参加権があることを知り、何としても入りたいと切望していましたので、今は感謝と喜びでいっぱいです。
犯人予想をしながらも登場人物に感情移入して見入ってしまうようなミステリーや、ふっと笑えて明日も頑張ろうと思えるようなラブコメディやホームドラマが大好きなので、そういった作品を書ける作家になりたいです。これから半年間、いただけたチャンスをつかめるよういっそう精進、努力していく所存です。

総評 選考委員代表 TBS テレビ・ドラマ制作部 韓 哲

受賞者の皆様にはこれからライターズルームに入って半年間、TBSのクリエイターと一緒に企画開発していただきます。そのため今回は脚本だけではなく連続ドラマの企画案と全体構成も作っていただいて審査をしました。応募された皆様にとってはハードルがとても高かったと思います。そのぶん応募作品は思いのこもったものが多く、これまでのシナリオ公募と比べても選考は激戦でした。面白い企画、作品がとても多かったこともあり、当初なかった「チャレンジ賞」を追加しました。

maririno さんの「ブライズメイド」、麻林由さんの「とみちゃん先生!」の2作品は総合力では惜しくも佳作には届きませんでしたが、いずれもライターズルームでぜひご一緒したいと思わせる光る部分があり、チャレンジ賞としての入選となりました。

齊藤ようさんの「ノット・ギルティ ー僕たちに罪はないー」、黒瀬ゆかさんの「庄司家の辞書メシ」、小川優美さんの「女神がのぞいた万華鏡」の3作品はいずれも一人以上の選考委員が最高点をつけました。それぞれ企画やテーマ性が優れていて、何よりキャラクターが鮮明でした。構成とセリフもよく、どれも完成度の高い作品だったことから佳作に入選となりました。

優秀賞に選ばれた三嶽咲さんの「サトシ」は受賞作の中で最も異色の作品でした。脚本についてはやや粗さを感じるところもありましたが、ビットコイン誕生の謎に迫る虚実が絶妙に混じり合ったその発想力が素晴らしかったです。世界を目指せる企画力、それを多くの選考委員が評価して優秀賞に入選となりました。

澤田航太さんの「フォグ」は大賞に推す選考委員も多かった作品です。認知症を武器にする主人公のおばあちゃんが魅力的で、行方不明の家族に会いたいというとてもシンプルで普遍的なテーマの物語であると同時に、予想できない展開が続くクライムサスペンスでもあります。エンターテインメント性とともに難しいテーマに挑む志の高い作品だと評価し、優秀賞に入選となりました。

大賞の園村三さんの「フェイク・マミー」は企画性、テーマ性、構成、脚本、すべてのレベルが高く、最も総合力の高い作品でした。ニセ母親という興味深いテーマを取り入れながら、女性同士の絆と家族の物語を完成度高く描く園村さんの筆力の高さに、多くの選考委員が「すぐに続きを読みたい」と思わされ、最初の「TBS NEXT WRITERS CHALLENGE」大賞作品としてふさわしい作品であると全選考委員の意見が一致しました。

今回ご応募してくださったすべての応募者の皆さまに感謝申し上げます。そして受賞された皆さま本当におめでとうございます。

[公式 HP]https://www.tbs.co.jp/tbsnextwriterschallenge/